ブリューゲル 1568年 油彩 カンヴァス 114x155cm ウイーン美術史美術館
旧約聖書「創世記」第11章に書かれた伝説の塔でノアの洪水で生き延びた人間の神も畏れぬ建設行為に神が怒り、人々の言葉を混乱させ工事をストップさせたという物語にちなんで描かれたもの。
左下に描かれているのがこの工事を命じたニムロデ王。
その結果、世界に何百という言語が誕生したという。
この作品、推薦します。
人間の思い上がりに「警告」。謙虚に生きることを教えている作品だ。
人生がうまくいってる時には忘れているものだが、そんな時こそ自重し「思い上がってはならない」と諌めている。中央の巨大な建物とその周辺にアリのようにいる人間のコントラストがこの作品のメッセージ性を高めていてさすがブリューゲルの傑作である。