マドリード出身。同地で美術を学び、1906年にパリに出る。ピカソとブラックのアトリエの近くに住み、大きな影響を受けて、キュビスムの絵画の制作をはじめる。
その作品は、キュビスムの中でもカラフルな色彩をもっており、形態も、分析的キュビスムや総合的キュビスムの理論に沿っていると思われるが、比較的明確な形態で、いずれの作品も何が描かれているかわかりやすいものである。ピカソとブラック(特にピカソ)がキュビスムから離れた後も、グリスは、キュビスムにとどまり、ピュリスムの「エスプリ・ヌーヴォー」への投稿なども含めて、生涯キュビストとしての活動を続けた。長い闘病生活の末に尿毒症によりブローニュ=ビヤンクールで死去。同地のブローニュ=シュル=セーヌ墓地に埋葬された。
その描画においては、キュビスムの最大の特徴の1つである画面の細かな分割を基本にして、黄金分割を重視したり、色彩が反転するような画面構成を意識的に多用したりしており、見た目や感覚だけではなく、理論を重んじていたことがうかがわれる。そのため、キュビストの画家の中でも、ピカソとブラックに次いで、その理論に忠実であるといわれる(第3のキュビスト)ことや、ピュトー・グループの他の作家たちとは一線を画すと評価されることがある。
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チェス盤とグラスと皿 1921年 |
ファントマ 1915年 |
瓶と果物皿 1919年 |
コーヒーポット 1916年 |
パブロ・ピカソの肖像 1912年 |
ギターとパイプ 1913年 |
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