ナショナルギャラリー(イギリス・ロンドン)             カンスタンブルのページへ

ナショナルギャラリーはロンドンの中心部、ピカデリーサーカスから歩いて7,8分にあるトラファルガー広場の前にあります。大変重厚で立派な建物で、さすが、大英帝国と思わせるたたずまいです。

収蔵品も豊富で、13世紀から20世紀初期までの絵画が概ね年代別に展示されています。各展示室には番号がふられていて、入り口に置かれている案内のパンフレットにも見取り図と共に部屋ごとの展示品の概要が書かれており、目当ての絵があれば、比較的簡単にアクセスできます。

ゴッホ美術館のようにある画家の作品ばかりが展示されている美術館、オルセー美術館のように印象派の作品を主に展示している美術館、オランダの国立美術館のようにその国の作家の作品を主に展示している美術館など、比較的展示品に偏りがある美術館も多いのですが、ナショナルギャラリーは幅広い年代、国、画家の作品を豊富に展示してあり、非常に見応えのある美術館と言えます。色彩鮮やかな入りやすい絵画が多く、絵画が好きな人にとっては魅力あふれる美術館だと思います。また、入場料が無料なのも助かります。

1500年代の絵画の写実性に改めて驚かされます。モローニの紳士の肖像などは存在感がありました。1600年代になるとそれが更に洗練されている感じです。

 モローニ 紳士の肖像

レンブラントの30代と60代の自画像も、展示室は別になるのですが、展示されており、興味深く鑑賞しました。フェルメールの「ヴァージナルの前に立つ若い女」の衣装の青と着けられている飾りの赤の鮮やかさは感動的でした。

 レンブラント 34歳の自画像

 レンブラント 63歳の自画像

 フェルメール ヴァージナルの前に立つ若い女 フェルメール

スタッブスは馬の画家として名声を得たそうですが、「ホイッスルジャケット」は非常に目立ちましたし、迫力に圧倒されました。

 スタッブス ホイッスルジャケット

印象派の作品も豊富にあります。マネの「マクシミリアンの処刑」、モネの「睡蓮の池」、スーラの「アニエールの水浴」などの他、ドガ、セザンヌ、ルノワール、ゴーギャンなど数多く展示されています。

 マネ マクシミリアンの処刑  マネ

 モネ 睡蓮の池  モネ

 スーラ アニエールの水浴 スーラ

一番人だかりができていたのが「ひまわり」を中心としたゴッホの作品の前でした。改めて生前の不遇に思いが至ります。

 ゴッホ ひまわり  ゴッホ

今回は時間が限られ、駆け足での鑑賞となってしまいましたが、絵画の素晴らしさを改めて堪能できました。半日くらいかけてじっくり鑑賞したい美術館です。