レンブラントが絶頂期にあった時に購入し、約20年住んだ家がアムステルダムの中心から東南、徒歩15分くらいの所にあります。有名な「夜警」もここで描かれました。
当時としては豪邸だったのでしょう。1フロアの面積はそう大きくはないのですが、5階分くらいの高さがあります。内装は修繕しているのでしょうが、なかなか綺麗な家でした。
キッチンが一番下にあり、リビングルームや収集品を置くストックルーム、アトリエなどを見ることができます。エッチングの作り方の実演などもやっていました。
ストックルームには、蝶の標本やアンモナイトの化石、鹿の角、中世の槍など、いろいろなものが展示されていましたが、これはレンブラントが集めたものなのでしょうか?そう言えば貝を描いた作品もありました。
箱形のベッド(大きな洋服ダンスがベッドになっているような感じ)が2箇所に置いてありましたが、不思議なのはその長さが短いこと。あの大きなオランダ人が(レンブラントの体格はわかりませんが)とても足を伸ばして寝られる長さがありません。最初は子供用かと思いました。体を丸めて寝たのでしょうか?
アトリエは真ん中あたりの階の明るい部屋でした。ここで数々の作品が生み出されたのでしょう。ここでもう一つの疑問が。「夜警」はここで描かれたとのことですが、あの大きな絵をどうやって外へ出したんだろう??階段はとても狭く、玄関からというのはあり得ません。アトリエの窓もそう大きなものではありませんでした。うーん、不思議です。結局キャンパスをはずして折りたたんでということになるのでしょうか?
「夜警」の評判が悪く、注文が減ったという説もありますが、実際には浪費や景気の悪化が原因で晩年は苦しい生活を送ったようです。この家も手放すことになりました。
もちろん、国立博物館などで作品を見るのが第一だと思いますが、レンブラントファンは訪れる価値のある場所だと思います。